Train-Fishing

首都圏在住、国内遠征をベースに釣りをしています。

釣り堀か真の秘境か

グリーンランドの釣り1日目。

いよいよグリーンランドでの釣りが始まるのだが、初日は雨・・・。

これが日本の夏の渇水の北海道だったから小躍りする条件だか、気温は10度ないだろう。北極圏から少しだけ南のここは極寒だ。

朝食後、ガイドに引率されてサテライトキャンプへ40分ほどツンドラの大地を歩く。

アップダウンがきつく、かなり体力がいる行程だ。日々のランニングを継続しているので問題ないのだが、雨がそれなり強くワクワク感が騰がってこない。

サテライトキャンプで釣りの準備。とにかくまず1匹釣りたい。

アルゼンチン人のガイドに早速ポイントや釣り方のレクチャーを受けたり、ガイドがバイトさせた魚を取らせてもらったりする。

バンバン釣れている。1投1バイトレベルだ。

ここはイワナの釣り堀か・・・いやこれこそが真の秘境なのか。

レクチャーの後、自分で釣り始めるが普通にウーリーバガー系フライを流して引っ張れば釣れる状態だ。

スイング状態ではあまりバイトせず、引っ張っている時にバイトするのがほとんど。スイングの距離を調整することで、同じ立ち位置から複数の魚を釣ることができる。

すぐに何匹釣ったのかわからなくなってしまったが、遡上間もない銀色系の個体(クローマー)ばかりで婚姻色の魚は無し。

やはり婚姻色が着いた個体は川に入って時間が経過していてなかなか食わないんだなと考えながら、フローティングラインにタイプ3のシンクティップをつけてフライを流していたロッドに大きそうなバイトがきた。

これが初の婚姻色個体で、正に思い描いていたタイプのアークティックチャーだった。

初日して夢が叶った。婚姻色が本当に美しく体高も各鰭のホワイトティップも申し分ない。サイズも55センチほどだった。


シーラン型のアークティックチャーは日本のアメマスよりかなり強く、ニジマス程ではないが走るし、跳ねるし、かなり諦めが悪い。

私はシーラン型のドリーバーデンも釣ったことがあるが、アークティックチャーが遡上イワナ界隈最強だ。

さらにはカンギアリバーはバーブレス徹底の河川なので、なかなかスリリングでもある。


ある程度時間が経過して、自由に釣り始める釣り人が多くなっていたが、ガイドが体力があるなら、もっと上に行こうと誘ってくるので行くことにした。

この日、最も上流に行ったのは私のようで、上流は大きなスクールが各ポイントに有り、投げていれば釣れる、本キャスト前のロールキャストで釣れているなどもう釣れまくりだ。

ガーグラーを少し改造したような現地のフライで表層ゲームを勧められたので挑戦することにした。なんでもローライトの雨か曇りの日に効果的なメソッドだという。

フライをスケーティングさせて釣るようなことはこれまで経験が無かったので新鮮だ。

反応は良好。誤爆が多くフッキング率がかなり悪い印象だが、もはや気にならず数匹キャッチすることができた。

釣れるのはクローマータイプがほとんどである。なかなか難しい。


この日は終日雨は止まず、時おり激しく降る状態も変わらず、午前で切り上げているような釣り人もいた。

私も15時半にギブアップしてロッジに戻った。雨とほぼガイドと釣りをしていたのでイマイチ写真を撮ることができなかったのが少々残念。

初日から何匹釣れたのかわからないほど釣ることができ、「真の秘境のピュアな魚とは」を見せつけられたのだった。