こんにちは、まいねです。
唐突ですが世界的な釣りの対象魚としてスチールヘッドという魚がいます。
スチールヘッドというと「Sea Run Steelhead」、つまりニジマスが太平洋に降海して大きくなって川に遡上してきた魚だと日本では認識されているのではないかと思います。
ところがフライフィッシングのユーロニンフ(ESN)によるスチールヘッドの釣り方を調べていた時に「Lake Run Steelhead」という存在に気が付きました。
これはその名の通り、湖から遡上するタイプのスチールヘッドを表しますが「えっ?それってスチールヘッドって呼んでいいのか。」と考えてしまいました。
レイクランスチールヘッド
はじめにレイクランスチールヘッドがどこにいるのかという話しですが、北米大陸の五大湖です。
五大湖のそれぞれの流入河川から下ってきたニジマスが湖で大きくなり川に遡上したのがレイクランスチールヘッドというわけです。
このスチールヘッドは日本で言えば渓流のような様相の場所にも遡上するためシングルハンドのインジケーターニンフやESNで釣ることができるようです。
五大湖は日本の湖沼と比較すると桁違いの大きさであり、最大のスペリオル湖に至っては北海道と同じ大きさがあります。
そのため海とも言えなくはないかもしれませんが、実際の魚の映像や画像を見ると大きさとか逞しさとかが足りないような気がしまして「ちょっと大きいニジマスなんじゃないか。」と考えてしまいます。
真のスチールヘッド
五大湖の魚がスチールヘッドなのかについては北米でも議論があるようで「レイクランスチールヘッドは真のスチールヘッドなのか?」、「五大湖のスチールヘッドは本当にスチールヘッドなのか?」といった記事を見かけます。
【引用したサイトの要約】
・北米において東海岸の釣り人からすると五大湖の魚はスチールヘッドだが、西海岸(シーラン型の生息域)の釣り人からするとニジマスである。
・餌の違いからレイクラン型とシーラン型で大きさに差異はあるが、見た目や引き方は同じでありライフサイクルも同様。そのため、五大湖の魚はスチールヘッドと言える。
・五大湖と太平洋北西岸のスチールヘッドは共通の祖先を持つが、五大湖のレイクラン型はより淡水特化に進化しているという研究が有り、その意味では亜種とも言える。
・シーラン型のスチールヘッドは特別な威厳やオーラ・神秘性がある。それはシャチやアシカなどの天敵がいる五大湖より広大な海を長距離移動し成長することで得られる。(この意見は西海岸の釣り人のシーラン型こそが真のスチールヘッドという主張の切り札になる。)
ということで種としては五大湖の魚をスチールヘッドと認識して良さそうではありますが、海が持つ力については考慮する必要がありそうです。
私は現状スチールヘッドを釣ったことがありませんのでシーラン型とレイクラン型で「真のスチールヘッドとは」を語る資格はないと思いますが、北海道で海を行き来するアメマスと湖のアメマスを釣ったことがあります。
今回の記事を書く際にそれぞれのアメマスの写真を比較したのですが、やはり海に下っていることが明らかな個体は特別な威厳やオーラがあるような気がしてしまいますね。
こうしたことはイトウ(川イトウ・ダム湖イトウ)でも言われることがあるようですし、釣り人が考えることは世界共通な部分があるんだなと感じました。
それでは、ノシ。